Who has the Dreams?

気になる記事があったので、長くなるけど引用。

いま、自動車エンジニアに夢はあるか?

夢を売りにする自動車メーカーから夢が失われているという記事。

 やぶから棒のようですが、いま自動車エンジニアに「夢」はあるのでしょうか。

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 このところ、全面改良でクルマの機能・性能が向上し、装備も増加しているのに、価格はほとんど上がっていません。そのこと自体は一消費者として有り難いことですが、一方で、自動車部品メーカーには消耗戦を強いています。

 中小自動車部品メーカーの経営者の方は「2次、3次メーカーは、技術の裏づけもないままコスト引き下げを割り当てられ、儲けを削っているのが実情。会社がつぶれて数が減ってきているので、生き残ったところに注文がまとまり、なんとか成り立っている」と打ち明けます。

 大手部品メーカーの役員の方は「完成車メーカーからは低コスト化の要求ばかり。もう削れるところは研究開発費くらい。新しいものを生み出す源泉が失われてもいいのか」と嘆きます。

〜 中略 〜

 消費者の視点とは別に、開発するエンジニアが商品に込めたい「思い」があるはずです。しかし残念ながら、最近の取材では、そうした「思い」が希薄になっていると感じることが少なくないのです。この「思い」は「夢」と言い換えてもいいのかもしれません。

 苦境に立つ米GM社やFord Motor社とは対照的な日本の自動車メーカーの高収益は世界の自動車メーカーの羨望の的です。しかし、そこで働くエンジニアから、もしも「夢」が失われているとしたら、商品の魅力もいつしか薄れていってしまうことはないでしょうか。。

〜 中略 〜

 トヨタ自動車の企業スローガンは「Drive Your Dreams」、ホンダの企業スローガンは「The Power of Dreams」。両社はともに、偶然にも「夢」を掲げています。しかしこのスローガンどおり、自動車業界にまだ「夢」はあるのか。

この記事は自動車業界のみに主眼を当てている訳ですが、ひょっとしたら日本の製造業全般に言える問題なのかもしれません。
GoogleAppleなど、今世界で一番革新的な会社というのは、「夢」に満ちあふれているような気がします。これらの会社が新しい製品を発表するとみんなワクワクしますよね。
私は20代半ばなので日本の製造業の勢いが最もあった時期は知らないのですが、本などから知識を得る限り「夢」に満ちあふれていたのだろうと思います。

今の日本で「夢」のあるところと言えば、やはりIT業界なのではないでしょうか。
奇しくも今日はその業界で大事件がありましたが、中長期的な勢いに影響がでないことを祈るばかりです。